ポリファーマシーについて

ポリファーマシーとは?

ポリファーマシーとは、Poly(多くの)Pharmacy(調剤)を意味する造語で、必要以上に多くの薬剤(一般的には5〜6種類以上)を服用している状態をいいます。

単に薬剤数が多いだけではなく、薬の組み合せによっては副作用などの重大なリスクがあります。

ポリファーマシーの問題点

複数の診療科を受診した場合、それぞれの専門医が各疾患に対して薬剤を処方します。その結果、患者は気づかないうちに多数の薬剤を服用することになり、以下のような問題が懸念されます。

  • 薬剤相互作用による予期しない副作用の発生(眠気・ふらつき・便秘・腎機能悪化など)
  • 服薬アドヒアランスの低下(飲み間違い・飲み忘れ)
  • 同種同効薬の重複
  • 医療費の増加

ポリファーマシーの対策と予防

お薬手帳とマイナ保険証を活用!

ご自身で服用している薬の種類や目的を正しく理解し、お薬手帳とマイナ保険証を活用して服薬状況を一元管理することが重要です。複数の医療機関を受診する場合など、すべての医師に現在の服薬内容が伝わるようにしましょう。また市販薬やサプリメントの服用においても自己判断せず、かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。

適切な服薬治療に向けて

ポリファーマシーの解決には、医療従事者と患者の協力が不可欠です。薬は多ければ良いという考えではなく「必要最小限の薬で最大の効果を得る」ことを目指し、定期的な見直しを行うことが重要です。
お薬手帳やマイナ保険証を活用し、かかりつけ医や薬剤師と相談しながら、安全で効果的な服薬治療を受けるよう心がけましょう。

対象の方には通知を送付します

当健康保険組合おいて注意が必要な方と判断した場合は、通知を送付いたします。
受け取られた方はかかりつけ医や薬剤師へ通知を提示してご相談ください。

通知対象基準

以下のいずれかに該当された方

  1. 1か月間に2医療機関以上、14日以上同一成分の薬剤の処方がある方(重複服薬)
  2. 1か月間に14日以上処方されている薬剤が6種類以上ある方(多剤服薬)
  3. 飲み合わせに注意が必要な薬剤が処方されている方(併用禁忌服薬)
  4. 同一疾病で1か月間に3医療機関以上受診されている方(重複受診)
  5. 同一疾病で1か月間に15日以上受診されている方(頻回受診)
  6. 時間外診療での初診料もしくは再診料の自己負担が1,500円以上の方